テルミンの製作(調整、演奏編)
ハンダゴテ遊び No.2
テルミンの製作(調整、演奏編)
■ 調 整 ■
電源をつなぐ前に再度間違いが無いか確認し電源を入れてIC1の両端電圧(9V,5V)を確認。さらに消費電流を同時にチェック。
だいたい25mA前後だと正常だが、極端に違う場合は、ショートや結線忘れがないか再チェックする。
次に、L1とL2を調整する。まずVR1を中点程にしQ6のソースを外しておく。アンテナを付けてAMラジオか無線機を近くに置きL1のコアを回しながら700~800KHz辺りを受信してみる。
SSBで聞くとビート音でわかりやすい。私の場合最終的に780KHz 辺りに調整した。
この周波数はオクターブ範囲やピッチのコントロールしやすさに影響します。各自で実験するのがいいと思います。 なにせ私は本物を見たことも触ったことも無いですから。 (^_^ゞ
(正確に言うと影響するのはLC比です。同一周波数でもLC比でCが小さくなればピッチHz/pFが大きくなる)
次にピッチコントロールボリュームを中点にしてL2コアを回しビート音を探す。
ビート音がゼロビートになった時点でOKだ。
念のためピッチコントロールボリュームで音程が変わるかをチェック。
今度はボリュームコントロール側。
先程のQ6ソースを元に戻し、同じようにラジオで1300~1400KHz辺りを探す。 ここの周波数は何処でもあまり大差はないが発振確認のため。
次に体や手をアンテナに近づけないようにして、D4の出力電圧を測りながらL4のコアを回し最大電圧になるように調整。 約4~5V程出るはず。(この時、VR4を中点程にしておく)
今度は、Q7のコレクター電圧を測りながらL4のコアを左回り(コアが出る方向)にゆっくりと回し約3.8Vにする。
そして、ボリュームコントロールアンテナに手をゆっくり近づけると約3~5cmぐらいの時4V付近になると思う。
実際に音を出して、アンテナと手の距離を変えながらVR4とL4コアをじっくり調整しよう。
最終的に約4cm前後で音が完全に止まるぐらいが丁度いい。
これで、とりあえず調整完了! スピーカーから音が出てピッチ、ボリュームコントロールがアンテナに手を近づけたり 遠ざけたりで調整できると思います。
細かな調整は実際音を出しながらやった方が良いでしょう。
出来上がったテルミンの外観
■ 演奏してみる ■
早速、演奏!と行きたいところですが、まず「いきなり」は無理です。 とりあえず、本体を腰高ぐらい(写真)にセットしてピッチボリュームでゼロビートを とりましょう。ゼロビートはアンテナと手との間隔が40~50cm位が良いと思います。
それからピッチアンテナに手を近づけながらドレミ・・・の練習を。 やっぱり、難しいですね! あとは根性あるのみ!!
時間と共にボリュームコントロールがおかしくなる時は、電源をいれて長い時間経った あとに上記の調整をした方がいいみたいです。そのかわり電源を入れてからしばらく 何も出来ませんが・・(^_^;
■ 最後に ■
写真では家の外、歩道で音を出して見ましたが、通る人たちは「なんだろう?」てな感じで 見ていました。いやー実に面白くて難しい機械です。夏休み中に何か1曲ぐらい演奏出来ると いいですが・・・ なんせこちらには教えてくれる人も知りません。どうなる事やら・・・
■ 1号機の今後の課題 ■
まだ、ボリュームコントロールの制御範囲安定性が今一です。別に調整用ボリュームが必要でしょう。
それから、ケースは黒色塗装ですが塗料に鉄分が入っているようで木製のくせにピッチに影響します。 次に作るときは塗装は注意しなくてはいけません。
他にもピッチのリニア性とか音量のリニア性とか有りますが、自作(始めての)なのだから仕方ないの でしょうが、今後の課題にしたいですネ。 とりあえず、ある程度使えそうなのが出来たので安心しました。もちろんメーカー製とは比べ物にならないでしょうが・・・
テルミン1号機の音(WAVファイル)
音域評価サウンドファイル(547KB)
ドレミ1オクターブ(504KB)
※注:練習不足でチョットへたです。(^_^ゞ
テルミン関係リンク
■PAiAテルミンの自作キットが通販で購入できます。※2022年現在ですから、私の自作機器と別物です(笑)
■Theremin wold 海外サイト、真空管式テルミン製作も有
■The Musical Saw and Theremin Page 海外サイト、テルミンの演奏音を聞くことが出来る
■The Paul Tanner Electro-Theremin Page 海外サイト、テルミンあれこれ、テルミンの演奏も聞けます
■Thereminvox 海外サイト、テルミンに関する情報が集まっている。もちろん竹内さんも紹介されています。
特別編集資料
今までに閲覧者の中で、この製作記事を見て「自分も作ってみたい」という方がたくさんおられ、その都度、質問に答えたり、 アドバイスをしてきました。そのうち多く寄せられる質問等をまとめているうちに、1つの裏ページができあがりました。
しばらくは、製作希望者にのみ公開しておりましたが、やはり一般にも公開すべきなのかなと思い始め、サイトの全面改修を機に 公開することに致しました。若干プライベートな部分もありますが、これから挑戦される方々への製作の一助となれば幸いです。
尚、ページ内に登場される方々へは当該ページ内容についての質問等、直接の問い合わせはなさらないようお願い致します。
追加写真・FAQ・一般製作者の作品(一部)・その他色々な資料や情報
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