トロイダルコアコイル
トロイダルコアコイル
特長: トロイダルコアーの特長で1番に上げられるのは磁束のほとんどがコア自身の中を通ることで磁束漏れが非常に少ないため、隣接部品との干渉が少なくなり再現性が良い。
また少ない巻き数で十分なインダクタンスが得られるため巻き線に太い線が使え高周波損失の少ないコイルが作れる。
トロイダルコアは材質により使用周波数帯と温度係数、コアの径により使用電力が決まります。
ここでは、アミドン社のトロイダルコアを使用することとして、使用周波数、電力、インダクタンスからコアの選別と巻き数を求めます。
使用周波数からコアの材質を選択する
使用周波数 | 20KHz~50KHz | 50KHz~500KHz | 500KHz~10MHz | 10MHz~30MHz | 30MHz~60MHz | 60MHz~200MHz |
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コアの種類 | #41(緑色) | #3(灰色) | #2(赤色) | #6(黄色) | #10(黒色) | #12 (緑/白色) |
温度係数 | 975ppm | 370ppm | 95ppm | 35ppm | 150ppm | 170ppm |
透磁率μ | 75 | 36 | 10 | 8 | 6 | 3 |
電力からコアのサイズを選択する
◎同調させる:LC同調回路などで使用するとき
◎同調させない:バランやフィルターなどで使用するとき
名称 | T-200 | T-130 | T-106 | T-94 | T-80 | T-68 | T-50 | T-37 | T-25 | T-12 |
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同調させる | 100W 以下 |
66W 以下 |
54W 以下 |
48W 以下 |
40W 以下 |
35W 以下 |
25W 以下 |
18W 以下 |
13W 以下 |
6W 以下 |
同調させない | 1000W 以下 |
660W 以下 |
540W 以下 |
480W 以下 |
400W 以下 |
350W 以下 |
250W 以下 |
180W 以下 |
130W 以下 |
60W 以下 |
巻き線の最大径について
巻き線径の最大値が示すのは、内径に対する一重巻きでの物理的な寸法の制限から来る最大値です。 ある巻き数に対してこれ以上径を大きくすると「一重では巻けない」という限界値を表しています。
実際は算出された数値よりも小さい径の線材で巻くわけですが極端に小さい径で巻いた場合には耐電力とQが低下します。 特にQ値についてはトロイダルコアの特徴とも言うべき「Qの高さ」に影響するわけですので、 規格径や作業性を考慮した上でなるべく太い線径のものを用いるのが良いと考えられます。
November 23, 2004
暫定的に「新プログラム」をアップしました。
トロイダルコイルに関してこれまで幾つか問い合わせなどをいただいていたのですが、3年ほど前にすでに別の プログラムを作成していました。しかし、プログラムの作成経緯や材料の入手、需要的な物も考えて、 今までずっと温存していました。でもそのまま放っておくのももったいないのでとりあえず公開したいと思います。 内容や計算結果でおかしいところやご意見等あればメール頂ければ幸いです。
「トロイダルコイル関連計算V1.01」
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