トロイダルコアを使用したコイルを製作するときに便利な関数を用意しました。
算出される値は、使用条件等で変化するため絶対値ではありません。コアの製品誤差、環境温度、
コイルの巻き方などで実測との誤差を生じます。コアの製品誤差は5%程度、巻き数や取付方法等に於ける
インピーダンスや周波数特性など総合すると最大20%程度の誤差が生じる可能性があります。
しかし、トロイダルコアでのコイルは他の部類に比較して非常に再現性が良いので一度定数を決めると
誤差による影響は少ないものと思われます。
コアに巻かれる線材の巻き数からインダクタンス(μH)を求めます。
巻き数の数え方はコアの穴への通過数で数えます。
コアの種類、材質、サイズなどの組み合わせは事前に別表で確認して下さい。
「カーボニル鉄ダスト・コア資料」
「フェライト・コア資料」
インダクタンス(μH)からコアに巻かれる線材の巻き数を求めます。
巻き数の数え方はコアの穴への通過数で数えます。
コアの種類、材質、サイズなどの組み合わせは事前に別表で確認して下さい。
「カーボニル鉄ダスト・コア資料」
「フェライト・コア資料」
コアの種類や指定周波数等から広帯域伝送トランスとしての諸特性を求めます。
尚、線材自体の許容電流は計算に入れていません。出来るだけ太い線材の使用が、発熱・線間容量、許容電流など
に対して有利です。また共振回路の様にQを大きく取りたい場合も太い線材を使用し、なるべく少ない巻き数に
なるようにコアを選定します。
広帯域トランスの場合、周波数が高くなるほど大きな電力を扱える事になるので、計算値の最低周波数側で1dB又は
3dBの減衰時を基準に計算します。
但し、高域側の周波数でも巻き線長(λ/4)による減衰極がありますがその周波数は計算結果で表示するようにしています。
よって周波数の入力欄には低域側周波数、インピーダンス欄には設計基準の値を入力します。
一般に広帯域伝送トランスとして使用する場合、透磁率の低いカーボニル鉄ダストコア等は低域での減衰が大きいため使用周波数帯
に依っては適さないこともあります。また、高域では線材の長さに依る減衰極がありますが、
透磁率の大きいコアで巻き数を少なくすることで改善されます。しかし、高域ではわずかな線材の長さも影響するので、
巻き数を極端に少なくすることは好ましくありません。
コアの種類、材質、サイズなどの組み合わせは事前に別表で確認して下さい。
「カーボニル鉄ダスト・コア資料」
「フェライト・コア資料」
コアの種類や線材巻き数からインダクタンスを算出し、指定周波数に於けるインピーダンス(Ω)、及び指定周波数で
共振するコンデンサの容量(pF)を算出します。
コアの種類、材質、サイズなどの組み合わせは事前に別表で確認して下さい。
「カーボニル鉄ダスト・コア資料」
「フェライト・コア資料」
指定されたL(コイル)のインダクタンス(μH)とC(コンデンサ)の容量(pF)から、共振周波数を求める。
指定されたL(コイル)のインダクタンス(μH)と周波数(MHz)から、コンデンサの容量(pF)を求める。
指定されたとC(コンデンサ)の容量(pF)と周波数(MHz)から、コイルのインダクタンス(μH)を求める。
指定された線材の長さから、λ/4での減衰極の周波数を求める。
尚、短縮率は計算に入れていません。